社会派漫画〜障害・疾患を知る編〜3選+8冊

こんにちは。新聞記者のクサヤマです。

 

今回は、障害や疾患を扱った漫画を紹介していきます。

「文字ばかりの本は苦手」という人も気軽に手にとれる漫画。

連載中および比較的最近のものをピックアップしました。

過去や現状のみならず、近い将来には東京パラリンピックも開かれます。

障害や福祉に関心がある人もない人も、ひとりの人間として理解が必要です。

この機会に、気になる一冊を手にとってみてはどうでしょうか。

 

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(1)鬼さん、どちら=架空の障害

鬼さん、どちら (ビッグコミックス)

鬼さん、どちら (ビッグコミックス)

 

架空の障害だからこそ、遠慮や躊躇なく社会的な情勢をズンズン攻めて問題提起している一冊。

主人公は、頭にツノが生えてしまう先天性疾患の女の子。「かわいそう」「頑張っている」という言葉への違和感を抱いたり、当事者抜きのまま本人の代弁者のごとく主張する保護者に対抗心をあらわにしたり。 ラストは、障害者ふれあいフェスタのような舞台。そこで主人公が客席や社会に投げかける疑問はそのまま、現在の障害者が置かれている状況と共通しています。

身体でも知的でも精神でも、障害がある人にのしかかるのは偏見。その中でもタチが悪いのが、一方的な善意を押し付ける形で「弱者」とレッテルを貼るタイプの偏見。

障害者が頑張っている系番組が「感動ポルノ」と言われて久しいですが、今もなおそれが続いている現実を、漫画を通して感じ取ってもらえたらなと思います。

 

(2)アル中病棟=アルコール使用障害(旧 アルコール依存症

失踪日記2 アル中病棟

失踪日記2 アル中病棟

 

精神科病院での入院(医療保護入院)体験記。筆者がメモを元に執筆したとのことです。

本人が錯乱し身体拘束から始まるインパクトは相当なものですが、その後の記述は他の患者との人間関係あり、食事や買い物、外出など日常の細々とした出来事ありのコミカルなもの。3頭身の患者たちは表情豊かで愛らしく(筆者は元から実力派漫画家です)、社会的に忌まれやすい「精神科病院」の暑いベールをいつの間にか剥がされてしまいます。

精神科病院入院患者」に偏見がある人にこそ読んでもらいたい一冊です。

 

 

(3)人間仮免中統合失調症 

人間仮免中

人間仮免中

 

鉄道や道路で飛び込み自殺があった時「何でそんなことを」と憤ってしまう人に読んでほしい一冊。

作者は歩道橋から道路にダイブし、顔面を複雑骨折しました。愛する人もいる。居場所もある。それでも歩道橋から飛びたくなってしまう。その一見不可解な心理を丁寧に時系列で追っています。統合失調症の「妄想・幻覚」とはどのようなものなのか、内側から教えてくれる貴重な漫画。漫画自体の線はガタガタ、場面によっては作画崩壊が甚だしいのがリアルです。

なお2017年現在続編が一冊出ているので、それも併せてチェックしても良いかもしれません。

 

 

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どうでしたか。興味を持ったものはありますか。

他にも障害や疾患を扱った漫画はたくさんあります。

紹介しきれなかった分は下にリンクを貼り付けます。

(事実誤認が多い漫画については話題作であっても除きました)

皆様おすすめがあれば、ぜひぜひツイッター@kusa_kanagawa)で教えてください。

 

志乃ちゃんは自分の名前が言えない=吃音 

志乃ちゃんは自分の名前が言えない

志乃ちゃんは自分の名前が言えない

 

障害そのものより、障害があるゆえに自身の思考が億劫になっていく、そんな過程を描いていて私は好きです。同僚には不評だったので癖があるのかもしれません。

 

 

 リアル=主に手動車いす全般(脊髄損傷、骨肉腫など)

リアル 1 (Young jump comics)

リアル 1 (Young jump comics)

 

バスケ漫画の金字塔井上氏のまじかっこいい漫画。

なお筋ジストロフィーのキャラクターも登場しますが、座位が取れないほど筋力がない状態なのになぜかバスケットボールを持ち上げるなど矛盾する点があるので除外しました。 

 

宇宙兄弟=ALS(筋萎縮性側索硬化症)、パニック障害

宇宙兄弟(1) (モーニングコミックス)

宇宙兄弟(1) (モーニングコミックス)

 

ウェブの公式サイトに連載されている酒井ひとみさん(ALS当事者)のコラムは必見。 

 

ふんばれ、がんばれ、ギランバレー!=ギランバレー症候群

ふんばれ、がんばれ、ギランバレー! (モーニングコミックス)

ふんばれ、がんばれ、ギランバレー! (モーニングコミックス)

 

 エッセイ漫画です。

 

 光とともに…自閉症

光とともに… (1)

光とともに… (1)

 

 メディア化もされたので知っている人も多いと思います。

当事者の親御さんに読んでもらいたいです。

 

 だいすき!!=知的障害

 知的障害者が妊娠・出産・育児。

人間の女性として当たり前のことがドラマになってしまう、でもそれが現実。

 

 ツレがうつになりまして。うつ病

ツレがうつになりまして。 (幻冬舎文庫)

ツレがうつになりまして。 (幻冬舎文庫)

  • 作者: 細川貂々
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2009/04/01
  • メディア: 文庫
  • 購入: 18人 クリック: 130回
 

ライト系うつ漫画といえばこれですね。 

 

失踪日記うつ病など

失踪日記

失踪日記

 

3選にピックアップした「アル中病棟」の前作。これ自体は病気に肉薄している部分が少ないのでここにて紹介。